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オープンテラスの悟り

実加子

私ね、小説を書くって、多重人格を受け入れることだと思うの。

オープンテラスの喫茶店でコーヒー飲んでて気がついたのよ。ああこれだって。でも、そのときはチラッと何かが見えたけど、言葉にできなかったの。うちに帰ってきてあのチラ見させられたのはなんだ?って考えて、じわじわとわかってきたというか、言語化できてきたの。

ほら、小説の中でいろんな人になったつもりになって、その人の言葉として台詞を書くでしょう。あれって完全に何かの憑依なのよね。「そんなこと書いてしまうんだ」って、書き終えるまで分からないんだもの。だから、いろんな人がいろんな他人の気持ちになるのは、そういう自分の中にある「自分」という枠や枷をはずしたときに現れてくるの。

私たちは「自分」という枠をはずした人を「変な人」と思うでしょう? でもそれって、ものすごい自由への入り口なのよ。だけど社会としてはそんなこと許していたら混乱してしまうから許さないだけだと思うんだ。

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